否定論理和回路(NOR回路)をやさしく解説!初心者にもわかる仕組みと動作の基本
生徒
「先生、NOR回路ってどんな回路なんですか?名前に“否定”ってついているので難しそうです…。」
先生
「NOR(ノア)回路は、否定論理和回路(ヒテイロンリワカイロ)と呼ばれるもので、OR(オア)回路の結果を反転させた論理回路(ロンリカイロ)なんです。」
生徒
「OR回路の反対ということは、どちらかが1だと0になって、両方が0のときだけ1になるんですか?」
先生
「その通りです!つまり“どちらもオンでないときにだけオンになる”という動きをするのがNOR回路なんです。では、具体的に説明していきましょう。」
1. 否定論理和回路(NOR回路)とは?
否定論理和回路(ヒテイロンリワカイロ)は、OR(オア)回路の出力を反転させた回路です。英語の「NOT OR(ナットオア)」を略してNOR(ノア)と呼ばれています。
OR回路は「どちらかが1なら1を出力する」動作でしたが、NOR回路はその反対で「どちらかが1なら0を出力し、両方が0のときにだけ1を出力」します。
このように、NOR回路は“否定”の働きを持つ論理回路で、デジタル回路(デジタルカイロ)の中で非常に重要な役割を果たしています。
2. NOR回路の記号と基本構造
NOR回路の回路図記号は、OR回路の形に小さな丸が付いたものです。この丸は「NOT(ノット)」を表す反転記号で、「出力を反対にする」という意味を持ちます。
入力が2つ(AとB)の場合、出力Yは次のように動作します。
A | B | 出力Y
0 | 0 | 1
0 | 1 | 0
1 | 0 | 0
1 | 1 | 0
この表は「真理値表(シンリチヒョウ)」と呼ばれ、NOR回路では両方の入力が0のときだけ出力が1になることがわかります。
3. 日常生活で考えるNOR回路の動作
NOR回路の仕組みを身近な例で考えてみましょう。例えば、「AスイッチまたはBスイッチが押されていないときにだけランプが点く」という装置を想像してみてください。
どちらか一方でもスイッチが押されていればランプは消え、両方とも押されていないときだけ点灯します。これがNOR回路の動作と同じ仕組みです。
つまり、「どちらの入力もオフならオン」という、逆転の考え方がポイントになります。
4. NOR回路の論理式と読み方
NOR回路は、次のような論理式(ロンリシキ)で表されます。
Y = ¬(A + B)
ここで「+」は論理和(ロンリワ)を意味し、「¬」は否定を表します。つまり「AまたはBの論理和を否定する」という意味です。
式の読み方としては「YはAまたはBの否定」と覚えるとよいでしょう。
5. OR回路との違いを整理しよう
OR回路とNOR回路は、出力が正反対になります。OR回路では「どちらかが1なら1」、NOR回路では「どちらかが1なら0」です。
また、OR回路は“条件が1つでも満たされれば動作する”のに対して、NOR回路は“すべて満たされていないときだけ動作する”という特徴があります。
このように、NOR回路は否定の要素を加えることで、より複雑な判断を可能にする回路なのです。
6. NOR回路が持つ重要な特徴
NOR回路は、NAND(ナンド)回路と同じように「万能ゲート」と呼ばれる重要な回路のひとつです。万能ゲートとは、単独であらゆる論理回路(AND、OR、NOTなど)を構成できる回路のことです。
つまり、NOR回路だけを使ってコンピュータ(コンピュータ)の基本動作をすべて表現することができます。この性質を「機能的完全性(キノウテキカンゼンセイ)」といいます。
この特徴により、NOR回路はCPU(シーピーユー)やメモリ制御回路、デジタル制御機器などの基本設計に広く利用されています。
7. NOR回路の応用例と実際の利用シーン
NOR回路は、電気回路やコンピュータの制御だけでなく、家電やセンサー装置などにも応用されています。
たとえば、防犯システムでは「ドアが開いていないかつセンサーが反応していないときだけ警報を解除する」といった仕組みを作ることができます。これもNOR回路の考え方を使った制御です。
また、航空機や自動車の制御システムでも、「どのスイッチも押されていないときに動作する」という安全確認の仕組みでNOR回路が利用されています。
8. NOR回路で他の論理回路を作る方法
NOR回路は、組み合わせ方によって他の論理回路を再現できます。
- NOT(ノット)回路:NOR回路の入力AとBを同じにする
- OR(オア)回路:NOR回路を2段に接続して反転を戻す
- AND(アンド)回路:複数のNOR回路を組み合わせて構成する
このように、NOR回路は単体でも他の回路を作る基礎ブロックとして活躍しています。実際の電子機器の内部でも、この性質を利用して多くの回路が構築されています。
9. コンピュータ内部でのNOR回路の働き
CPU(シーピーユー)やマイクロプロセッサ(マイクロプロセッサ)の中では、NOR回路が制御信号や判断ロジックを担っています。
特に、メモリ回路や命令デコーダー(デコーダー)では、「特定の条件がすべて満たされていないときにだけ次の命令を実行する」といった制御を行う際にNOR回路が使われます。
つまり、NOR回路はコンピュータの中で「何も起きていないこと」を検出し、それをもとに動作を切り替えるための重要な要素になっているのです。
10. NOR回路を理解するためのポイント
NOR回路は、OR回路の出力を否定するという非常にシンプルな仕組みですが、その応用範囲はとても広いです。
「どちらもオンでないときにオンになる」動作をイメージすると覚えやすいでしょう。論理回路の学習では、AND、OR、NAND、NORの違いをしっかり押さえることが大切です。
これらの回路はすべてのデジタル機器の基礎となっており、NOR回路もその中で欠かせない役割を担っています。