カテゴリ: 基本情報技術者試験 更新日: 2025/11/06

ジャーナルとは?初心者でもわかるデータベースの信頼性を守る仕組みを徹底解説

ジャーナル
ジャーナル

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、データベースの勉強をしていたら『ジャーナル』という言葉が出てきました。これは何のことなんですか?」

先生

「ジャーナル(Journal:ジャーナル)とは、データベースで行われた変更内容を記録しておくための仕組みのことです。つまり、データの履歴を残す“日記”のような役割を持っています。」

生徒

「日記みたいに、いつ何をしたかを記録しておく感じなんですね!」

先生

「そうです。もしシステムが途中で止まってしまっても、ジャーナルがあれば処理を元に戻したり、やり直したりできるんですよ。」

生徒

「それなら安心ですね!もう少し詳しく教えてください!」

1. ジャーナルとは?

1. ジャーナルとは?
1. ジャーナルとは?

ジャーナル(読み方はジャーナル)とは、データベース管理システム(DBMS:ディービーエムエス)がトランザクション(Transaction:トランザクション)の実行内容を記録しておく仕組みのことです。トランザクションとは、一連の処理をひとまとまりにして実行する単位のことです。

データベースでは「途中でエラーが起きたときでもデータが壊れない」ことがとても大切です。ジャーナルは、処理を行う前後の状態を記録しておくことで、異常が発生した際に復旧(フッキュウ)を可能にします。

簡単に言えば、ジャーナルは「いつ・どのデータに・どんな変更をしたのか」を残す記録簿のようなものです。

2. ジャーナルの目的

2. ジャーナルの目的
2. ジャーナルの目的

ジャーナルの目的は、障害からの復旧(リカバリ)を可能にすることです。データベースが途中で停止しても、ジャーナルに記録された内容を使えば、処理を正しい状態に戻すことができます。

ジャーナルは、ACID特性(アシッドトクセイ)の中の「永続性(デュラビリティ)」を支える重要な仕組みでもあります。永続性とは、「一度完了した処理は失われない」という性質のことです。

たとえば、銀行の口座振込処理中に停電が起きたとしても、ジャーナルに処理内容が残っていれば、電源が復旧した後に正しい状態を再現できます。

3. ジャーナルの仕組み

3. ジャーナルの仕組み
3. ジャーナルの仕組み

ジャーナルは、データベースで変更が行われるたびに、その変更内容を専用のログ(Log:ログ)ファイルに書き込んでいきます。この記録をもとに、障害発生時のリカバリ処理が行われます。

一般的にジャーナルには、次の2種類の情報が含まれます。

  • ① 更新前のデータ(Before Image:ビフォーイメージ):変更前の状態を記録。
  • ② 更新後のデータ(After Image:アフターイメージ):変更後の状態を記録。

これらを保存しておくことで、異常が起きたときに「取り消し」や「再実行」ができるようになります。

4. ジャーナルを使ったリカバリの種類

4. ジャーナルを使ったリカバリの種類
4. ジャーナルを使ったリカバリの種類

ジャーナルを利用したリカバリ(Recovery:リカバリ)には、主に2つの方法があります。

  • ① ロールバック(Rollback:ロールバック):トランザクションが途中で失敗した場合、変更前の状態に戻す処理です。Before Imageを使ってデータを元に戻します。
  • ② ロールフォワード(Rollforward:ロールフォワード):システム障害でデータが失われた場合、After Imageを使って処理を再実行し、最新の状態に戻す処理です。

この2つの仕組みがあるおかげで、データベースは信頼性の高いシステムとして動作できます。

5. ジャーナルとトランザクションの関係

5. ジャーナルとトランザクションの関係
5. ジャーナルとトランザクションの関係

トランザクションの途中で障害が起きると、データの一部だけが更新されてしまい、不整合(フセイゴウ)が発生する恐れがあります。そこでジャーナルが活躍します。

トランザクションの開始時点から終了時点までのすべての変更内容をジャーナルに記録しておくことで、処理が中断しても「どこまで実行されたか」を把握できるのです。

つまり、ジャーナルはトランザクションの履歴簿として機能し、データの整合性(セイゴウセイ)を維持するための土台になっています。

6. ジャーナルの保存先と管理

6. ジャーナルの保存先と管理
6. ジャーナルの保存先と管理

ジャーナルは通常、データベースのメインファイルとは別の領域に保存されます。これは、データベース本体が壊れても、ジャーナルだけは安全に残しておくためです。

また、ジャーナルファイルは容量が増えやすいので、一定期間ごとにアーカイブ(Archive:アーカイブ)や削除を行って管理します。

システム運用では、「いつ」「どの範囲のジャーナルを使って復旧できるか」を明確にしておくことが重要です。

7. ジャーナルの実例と身近なイメージ

7. ジャーナルの実例と身近なイメージ
7. ジャーナルの実例と身近なイメージ

ジャーナルの考え方は、実は身近なところでも使われています。たとえば、ワープロソフトやエクセルなどで「自動保存」や「元に戻す」機能がありますよね。これも内部的には変更履歴を残しておく仕組み、つまり小さなジャーナルのようなものです。

また、銀行の取引システムやECサイトの注文処理などでも、ジャーナルが使われています。これにより、通信障害や停電が発生しても、処理の途中経過を再現し、安全に復旧できるようになっています。

8. ジャーナルの歴史と発展

8. ジャーナルの歴史と発展
8. ジャーナルの歴史と発展

ジャーナルの概念は、1970年代のリレーショナルデータベース(RDB:アールディービー)の誕生とともに確立されました。当時のコンピュータは障害が多く、データを守るための仕組みが必要だったのです。

その後、IBM(アイビーエム)やOracle(オラクル)などの商用データベースが登場し、ジャーナル機能は標準的な構成要素になりました。現在では、MySQL(マイエスキューエル)のバイナリログや、PostgreSQL(ポストグレスキューエル)のWAL(Write-Ahead Logging:ライトアヘッドロギング)などとして実装されています。

これらの技術はすべて、ジャーナルの考え方を基に発展しており、今日の信頼性の高いシステムを支えています。

9. ジャーナルとバックアップの違い

9. ジャーナルとバックアップの違い
9. ジャーナルとバックアップの違い

ジャーナルとバックアップ(Backup:バックアップ)は似ていますが、目的が異なります。

  • バックアップ:データ全体をコピーして長期的に保存する。
  • ジャーナル:データの変更履歴を短期間で細かく記録する。

バックアップは「過去の状態に戻す」ために使い、ジャーナルは「直前の変更を再現する」ために使います。どちらもデータ保護には欠かせない仕組みですが、役割を理解して使い分けることが大切です。

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