正規化とは?リレーショナルデータベース設計の基本を初心者向けに徹底解説
生徒
「先生、リレーショナルデータベースの勉強をしていたら『正規化』っていう言葉が出てきたんですけど、どういう意味なんですか?」
先生
「正規化は、データベースを整理整頓するための設計手法です。読み方は正規化(セイキカ)といいます。データの重複や矛盾を防ぐために、テーブルを分割して効率よく管理する方法なんですよ。」
生徒
「なるほど。じゃあ正規化しないと何か問題が起きるんですか?」
先生
「そうなんです。データが重複して保存されたり、更新や削除のときに不整合が起こる可能性があるんです。だから正規化が大切なんですね。」
1. 正規化とは?
正規化は、リレーショナルデータベース(RDB:アールディービー)において、テーブルを効率よく設計するための手法です。データの冗長性(同じ情報を何度も持つこと)を減らし、更新時の矛盾や削除時の不整合を防ぐ目的があります。
例えば「社員番号」「名前」「所属部署」「部署所在地」を一つのテーブルにまとめてしまうと、同じ部署の所在地が何度も記録されてしまいます。これを正規化することで、部署情報を別テーブルに分けて管理し、無駄な重複をなくせます。
2. 正規化が必要な理由
正規化を行わないと、次のような問題が発生します。
- データの重複:同じ情報が繰り返し保存され、無駄が多い。
- 更新不整合:一部だけを変更するとデータに矛盾が生じる。
- 削除不整合:不要なデータを削除すると、必要な情報まで失われることがある。
こうした不具合を避けるために、正規化による整理が欠かせないのです。
3. 正規化の段階(正規形)
正規化にはいくつかの段階があります。これを「正規形(セイキケイ)」と呼びます。代表的なものを見てみましょう。
- 第一正規形(ダイイチセイキケイ):繰り返し項目を排除し、すべての列を原子的な値にする。
- 第二正規形(ダイニセイキケイ):主キーに対して部分的に依存する列を分離する。
- 第三正規形(ダイサンセイキケイ):キー以外の列が、他の列に依存しないように分離する。
これらを順に適用することで、無駄のない整理されたテーブル構造が作れます。
4. 正規化の具体例
例えば「社員番号・社員名・部署名・部署所在地」というテーブルを考えます。このままだと、同じ部署が複数社員に所属しているとき、部署所在地が何度も繰り返されます。
正規化すると、次のように分けられます。
- 社員テーブル:社員番号、社員名、部署番号
- 部署テーブル:部署番号、部署名、所在地
このようにテーブルを分割することで、部署所在地を一度だけ記録すれば済みます。更新時も一か所を修正するだけで全体に反映されます。
5. 正規化と非正規化
正規化はデータの整合性を高める効果がありますが、必ずしも正規化だけが正しいとは限りません。場合によっては「非正規化(ヒセイキカ)」を行うこともあります。
非正規化とは、処理速度を優先するために、あえてデータを重複させて保存する設計です。検索を速くしたい場合や、大量アクセスに耐える必要があるシステムでは、非正規化が役立ちます。つまり、正規化と非正規化をバランスよく使い分けることが大切です。
6. 正規化のメリット
正規化を行うことで得られる利点は次の通りです。
- データの重複を減らせる。
- データの整合性が保たれる。
- 保守が簡単になる。
- ストレージの無駄を減らせる。
これらの理由から、データベース設計の基礎として正規化は必ず理解しておくべき概念です。
7. 初心者向けのイメージ例
正規化を日常にたとえると、学校の名簿と教室の座席表に似ています。名簿には「出席番号・名前・学年・クラス」を記録し、座席表には「出席番号と座席の場所」だけを書いておけば、重複せずに効率よく管理できます。
もし一つの紙にすべての情報を詰め込むと、学年やクラスが変わるたびに全員分を修正しないといけません。これが正規化をしない状態です。名簿と座席表を分けて管理すれば、修正も楽になり矛盾も起きません。