3層スキーマ構造とは?初心者向けにわかりやすく解説
生徒
「先生、データベースの本を読んでいたら3層スキーマ構造という言葉が出てきました。これはどういう意味なんですか?」
先生
「3層スキーマ構造(読み方はサンソウスキーマコウゾウ)は、データベースの設計を3つの階層に分けて考える仕組みです。外部スキーマ、概念スキーマ、内部スキーマという3つの層でデータを整理します。」
生徒
「外部スキーマや内部スキーマって聞き慣れないです。どんな役割なんですか?」
先生
「それぞれ利用者の視点、全体の設計、保存の仕組みを表しています。具体的に説明していきましょう!」
1. 3層スキーマ構造とは?
3層スキーマ構造とは、データベースを「外部スキーマ」「概念スキーマ」「内部スキーマ」という3つの層に分けて設計する考え方です。これは国際標準化機構ISO(アイエスオー)が定めたデータベースの基準にも取り入れられており、効率的で柔軟なデータ管理を実現します。
この仕組みを理解すると、データベースの設計がなぜ分かりやすく整理されるのか、そして利用者が安心して使える理由が見えてきます。
2. 外部スキーマ(がいぶスキーマ)
外部スキーマは、利用者やアプリケーションが見る「データの見え方」を定義する層です。例えば、社員データベースの中に「社員番号」「名前」「給与」「住所」があったとしても、あるユーザーには「社員番号」と「名前」だけを見せるようにすることができます。
つまり、外部スキーマは「利用者ごとのデータビュー」を提供し、必要な情報だけを表示する役割を持っています。
3. 概念スキーマ(がいねんスキーマ)
概念スキーマは、データベース全体の論理的な設計を表す層です。どんなテーブルがあり、それぞれがどのような関係を持つかを定義します。これは「データベースの地図」とも言える存在です。
例えば「社員テーブル」「部署テーブル」「給与テーブル」があり、それぞれのテーブルを社員番号や部署番号で関連づけるといった仕組みが概念スキーマで表されます。
概念スキーマのおかげで、データベース全体が一貫したルールのもとで管理されます。
4. 内部スキーマ(ないぶスキーマ)
内部スキーマは、データが実際にどのように保存されているかを定義する層です。例えば、データがハードディスクに保存されているのか、SSDに保存されているのか、インデックスをどう構築するのかなど、物理的な構造を決めます。
利用者は内部スキーマを直接意識することはありませんが、この層がしっかりしていることで検索が速くなったり、大量のデータを効率的に扱えたりします。
5. 3層スキーマ構造のメリット
3層スキーマ構造を使うことで、以下のようなメリットがあります。
- 利用者ごとに見せるデータを変えられる(外部スキーマ)
- データベース全体を一貫して管理できる(概念スキーマ)
- 保存方法を自由に変更できる(内部スキーマ)
この仕組みにより、データベースは柔軟性が高まり、利用者は安心してシステムを使えるようになります。
6. 実生活でのイメージ
3層スキーマ構造をイメージするには、図書館を例にすると分かりやすいです。外部スキーマは「読者が見る本の目録」、概念スキーマは「図書館全体の分類方法」、内部スキーマは「実際に本がどの棚にどう並んでいるか」と考えると理解しやすいでしょう。
このように3層に分けることで、利用者は自分に必要な情報にだけアクセスでき、裏側の仕組みを意識する必要がありません。
7. 歴史と背景
3層スキーマ構造は、1970年代にデータベース理論が整備されていく中で生まれました。特に、関係データベース(リレーショナルデータベース)の理論を提唱したエドガー・F・コッド(エドガーエフコッド)の考え方が広まる中で、国際的な標準として定義されました。
今日のデータベース管理システム(DBMS、ディービーエムエス)でも、この考え方は基本となっており、システム開発の土台を支えています。