情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)とは?初心者向けにやさしく解説
生徒
「先生、情報セキュリティマネジメントシステムってよく聞くんですが、何をするものなんですか?」
先生
「情報セキュリティマネジメントシステムは、英語で Information Security Management System(インフォメーション・セキュリティ・マネジメント・システム)といい、略してISMS(アイエスエムエス)と呼ばれます。」
生徒
「それって会社とかで使うルールみたいなものですか?」
先生
「そうですね。企業や組織が情報を守るために作る『仕組み』や『ルール』の集まりです。特に、情報漏えい、改ざん、サービス停止などを防ぐ目的で導入されますよ。」
生徒
「もっと詳しく知りたいです!」
先生
「では、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)について順番に解説していきましょう。」
1. ISMS(アイエスエムエス)とは何か?
ISMSは「情報セキュリティマネジメントシステム」の略で、読み方はアイエスエムエスです。情報セキュリティ(ジョウホウセキュリティ)を計画的に管理・運用するための仕組みです。
企業や組織が自社の情報資産を守るために、「誰が」「何を」「いつ」「どうやって」守るのかというルールや手順を決め、それを継続的に改善していく仕組みがISMSです。
2. 情報セキュリティの3つの要素(CIA)
ISMSを理解するうえで重要なのが、情報セキュリティの基本要素である「機密性(キミツセイ)」「完全性(カンゼンセイ)」「可用性(カヨウセイ)」の3つ、通称「CIA(シーアイエー)」です。
- 機密性:許可された人だけが情報にアクセスできること。
- 完全性:情報が正しく保たれていること。改ざんされていないこと。
- 可用性:必要なときにすぐ使える状態であること。
この3つをバランスよく守るのがISMSの目的です。
3. ISMSのフレームワーク(PDCAサイクル)
ISMSは、PDCA(ピーディーシーエー)というサイクルを使って運用されます。
- Plan(プラン):情報セキュリティの方針や目的を決める。
- Do(ドゥ):計画した内容を実行する。
- Check(チェック):実施結果を評価・確認する。
- Act(アクト):改善点を見つけて修正する。
このPDCAサイクルを繰り返すことで、情報セキュリティを継続的に強化できます。
4. ISMSで守るべき情報資産とは?
情報資産(ジョウホウシサン)とは、会社にとって価値のある情報のことです。例えば以下のようなものがあります。
- 顧客情報や取引先情報
- 業務マニュアルや設計図
- 社員の個人情報
- ログインIDやパスワード
- PCやサーバなどの機器
ISMSでは、これらの情報資産にどんなリスク(危険)があるかを見つけ、その対策を立てるのが重要です。
5. リスクアセスメントの基本
ISMSの中核になるのが、リスクアセスメント(リスク評価)です。情報資産に対して、「どんな脅威(キョウイ)があるのか?」「それが発生したらどれだけ影響があるか?」を分析して、対策の優先順位をつけます。
たとえば、「USBメモリの紛失」や「ウイルス感染」、「内部不正」などが考えられます。リスクを洗い出し、重大なものから対処することが求められます。
6. ISMSとISO/IEC 27001(国際規格)
ISMSには国際的な基準があります。それがISO/IEC 27001(アイエスオー・アイイーシー・ニーナナゼロゼロイチ)という規格です。この規格に従って運用されていることを第三者機関に認めてもらうことで、「ISMS認証(アイエスエムエスニンショウ)」を取得できます。
ISMS認証を取得している企業は、取引先や顧客からの信頼も得やすくなります。
7. ISMSを導入するメリット
ISMSを導入することで、以下のようなメリットがあります。
- 情報漏えいや不正アクセスなどのリスクを減らせる
- 社内の情報管理ルールを明確化できる
- 社員のセキュリティ意識が高まる
- 取引先や顧客からの信頼向上につながる
- 法令遵守(ホウレイジュンシュ)や社会的責任を果たせる
8. ISMSを支えるセキュリティ対策例
ISMSでは、ルールだけでなく実際の対策も必要です。以下のようなセキュリティ対策がよく行われます。
- アクセス制限(社員ごとに見られる情報を分ける)
- パスワードポリシー(複雑で長いパスワードを使う)
- 暗号化(アンゴウカ)された通信やファイルの使用
- バックアップの定期実施
- ログ監視や不正アクセス検知