MD5とは?特徴や危険性を初心者向けにやさしく解説!暗号と認証で知っておきたい基礎知識
生徒
「セキュリティの用語を調べていたら、MD5という言葉をよく見かけたんですが、これは何ですか?」
先生
「MD5は読み方はエムディーファイブといって、昔よく使われていたハッシュ関数(ハッシュカンスウ)のひとつです。データから固定長のハッシュ値を作る仕組みですよ。」
生徒
「なるほど…。今でも使われているんですか?それとも古い方式なんでしょうか?」
先生
「実はMD5は危険性が知られていて、現在は安全性が低いため推奨されていません。衝突という問題が起きやすくなっているんです。」
生徒
「衝突ってどういうことですか?何が問題なんでしょう?」
先生
「違うデータなのに同じMD5の値が作られてしまう現象のことです。これによって改ざんされても気づけない危険が出てしまいます。詳しく説明していきましょう。」
1. MD5(エムディーファイブ)とは?
MD5とは、1991年に開発されたハッシュ関数の一種で、データを128ビットのハッシュ値(ハッシュチ)に変換する仕組みです。読み方はエムディーファイブです。当時は高速で使いやすいため、パスワード管理、ファイルの整合性確認、電子署名(デンシショメイ)の前処理など、幅広く使われていました。
しかし現在は、安全性に問題が発見されたため、セキュリティ目的での利用は推奨されていません。
2. MD5の仕組みと特徴
MD5は、入力されたデータをもとに計算し、一定の長さのハッシュ値を生成します。特徴として以下があります。
・高速に計算できる ・固定長のハッシュ値が得られる ・同じデータからは必ず同じMD5値が生成される
これらの特徴は便利ですが、セキュリティが求められる場面では問題が生じることが分かっています。
3. MD5の大きな問題点:衝突(ショウトツ)
MD5が推奨されなくなった最大の理由は「衝突(ショウトツ)」です。衝突とは、異なるデータから同じハッシュ値が生成される現象のことです。本来、ハッシュ関数は衝突が起きにくいことが前提となっています。
しかしMD5では衝突を人工的に作り出すことが可能となり、悪意のあるデータを本物と同じMD5値にすることができてしまいます。これは改ざん検知や電子署名で大きな危険を意味します。
4. MD5は現在使ってはいけない?
現在、MD5は安全性が低いため、パスワード管理や認証、電子署名などセキュリティが重要な用途では使用してはいけないとされています。各国の機関や企業でも非推奨とされ、より安全な方式への移行が進んでいます。
特にパスワードのハッシュ化にMD5を使うのは非常に危険です。総当たり攻撃や辞書攻撃に弱く、クラウド上にはMD5値を逆引きするためのデータベースも存在するため、すぐに破られてしまいます。
5. MD5の代わりに使われている安全な方式
MD5の代替として、現在では以下のような安全なハッシュ関数が利用されています。
・SHA-256(シャーニーロクゴ) ・SHA-512(シャーゴーイチニー) ・SHA-3(シャースリー)
これらの方式は衝突耐性(ショウトツタイセイ)が高く、現代のセキュリティ技術の標準として利用されています。
6. MD5の歴史や雑学
MD5はインターネットが普及し始めた頃から使われていた歴史あるハッシュ関数です。開発当初は安全とされ、多くのソフトウェアや通信で標準的に使われてきました。
しかし時間とともに攻撃技術が進歩し、MD5の弱点が明らかになり、衝突を意図的に作り出す実験も成功しました。これにより、MD5は安全性が低い方式として扱われるようになりましたが、ファイルチェック用途など機密性を必要としない場面では今でも利用されることがあります。