Tor(トーア)とは?初心者でもわかる匿名通信のしくみと使い方をやさしく解説!
生徒
「先生、『Tor』っていう言葉を聞いたんですけど、いったい何ですか?」
先生
「『Tor』は、読み方はトーアといって、インターネットで自分の身元をかくして通信するためのしくみです。匿名性(トクメイセイ)を守るために使われる技術なんですよ。」
生徒
「匿名性っていうのは、誰がアクセスしてるか分からないようにすることですか?」
先生
「その通りです!Torを使うと、あなたのパソコンのIPアドレス(アイピーアドレス)などの情報が相手に知られにくくなるんです。」
生徒
「へぇ〜、それってどうやって実現してるんですか?」
先生
「それじゃあ、Torの基本からわかりやすく説明していきましょう。」
1. Tor(トーア)とは?
Torは、「The Onion Router(ジ オニオン ルーター)」の略で、インターネット通信を匿名化するためのしくみです。「タマネギ構造」とも呼ばれる通信経路を使って、送信者の身元が分からないようにデータを暗号化(アングウカ)して送ります。
たとえば、あなたがWebサイトにアクセスするとき、普通は直接そのサイトに通信しますが、Torを使うと、世界中にある複数の中継サーバー(リレー)を経由して通信します。そのため、相手側には誰がアクセスしてきたのか分かりにくくなります。
2. Torのしくみと「タマネギ構造」
Torの最大の特徴は、「多層構造(タソウコウゾウ)」でデータを包み込むタマネギ構造です。具体的には、以下のような流れになります:
- ① 通信データに何重もの暗号をかける。
- ② それぞれの中継サーバーが1つの暗号を解く。
- ③ 最終的にデータが目的地に届くころには、誰が最初に送ったのか分からなくなっている。
このようにして、自分の通信経路をかくすことで、プライバシーを守ることができます。
3. IPアドレスとTorの関係
IPアドレス(アイピーアドレス)は、インターネット上の住所のようなものです。普通にインターネットを使っていると、このIPアドレスからどの地域に住んでいるか、どの会社のネットワークかなどが分かってしまいます。
Torを使うと、自分のIPアドレスを直接相手に見せることなく通信ができるため、匿名性が保たれます。とくに、プライバシーを守りたい人にとっては重要なツールになります。
4. Torブラウザとは?
Torを利用するには、「Torブラウザ」という特別なWebブラウザを使います。これは、Mozilla Firefox(モジラ ファイアフォックス)をベースに作られていて、すでにTorネットワークに接続する機能が組み込まれています。
Torブラウザを使えば、特別な設定をしなくてもすぐに匿名通信ができるので、初心者でも使いやすいです。
5. Torの使い道と注意点
Torは、以下のような場面で使われています:
- ● プライバシーを守りたい一般ユーザー
- ● ジャーナリストや活動家が情報発信する場合
- ● ネット検閲を回避したい人たち
ただし、Torを使っても完全に安全とは言い切れません。たとえば、通信の最終地点である「出口ノード」で情報が見られてしまう可能性があります。また、Torネットワークを使って悪質な行為をする人もいるため、使用には十分注意が必要です。
6. Torとダークウェブの関係
よく聞かれるのが、「Torを使うとダークウェブにアクセスできるのか?」という疑問です。たしかに、Torを使えば「.onion(ドット オニオン)」という特別なアドレスにアクセスできます。これがダークウェブと呼ばれる領域です。
しかし、すべての.onionサイトが悪いわけではなく、一般的な情報共有やプライバシー保護を目的に使われる場合もあります。ただし、知らないサイトにアクセスするのは非常に危険なので、初心者はむやみに近づかないようにしましょう。
7. Torのメリットとデメリット
メリット:
- ● 匿名でインターネットを使える
- ● IPアドレスをかくせる
- ● ネット検閲を回避できる
デメリット:
- ● 通信速度が遅くなる
- ● 一部のWebサービスで利用制限される
- ● 使い方を間違えると危険なサイトにアクセスしてしまう
8. 初心者がTorを使うときのポイント
初心者がTorを使うときには、以下のポイントを守りましょう:
- ● 必ず公式サイトからTorブラウザをダウンロードする
- ● ブラウザの設定は変更しない(安全が下がる)
- ● 個人情報は入力しない
- ● 信頼できるサイトだけにアクセスする
Torは便利なツールですが、正しく使わないと危険につながることもあります。しっかりと仕組みを理解してから使うようにしましょう。