CRYPTREC暗号リストとは?初心者向けにやさしく解説【読み方・仕組み・例も紹介】
生徒
「せんせい、CRYPTREC暗号リストってなんですか?パソコンの本に出てきたんですが…」
先生
「いい質問ですね。CRYPTREC暗号リストは、国がすすめている安全な暗号の一覧です。インターネットやパソコンで使う暗号の中から、安全性が確認されたものをまとめたリストなんですよ。」
生徒
「それって、なんのためにあるんですか?わたしのパソコンにも関係あるんですか?」
先生
「もちろんです。セキュリティの高いソフトやサービスを作るときに、このリストに載っている暗号を使うことで、安全性が高まるんですよ。では、CRYPTREC暗号リストについて、もっとくわしく見ていきましょう。」
1. CRYPTREC暗号リストとは?
CRYPTREC暗号リスト(クリプトレック アンゴウリスト)は、日本の総務省(ソウムショウ)や経済産業省(ケイザイサンギョウショウ)などが中心となって作った、安全な暗号技術の一覧です。
正式には「電子政府推奨暗号リスト(デンシセイフスイショウアンゴウリスト)」と呼ばれています。
このリストは、パソコンやスマホ、インターネットのサービスで使われる暗号技術の中から、安全性・信頼性・実用性があると認められた暗号をまとめています。
たとえば、AES(エーイーエス)やSHA-256(シャーにーごーろく)、RSA(アールエスエー)など、世界中で使われている暗号がリストに含まれています。
2. 読み方・言葉の意味をやさしく解説
CRYPTREC(クリプトレック)は、「Cryptography(クリプトグラフィー:暗号技術)」と「Evaluation(エバリュエーション:評価)」を合わせた言葉で、日本独自の評価プロジェクトの名前です。
つまり、CRYPTREC暗号リストは、「評価された安全な暗号リスト」という意味になります。
暗号というのは、パスワードやメッセージを他人に見られないように変換する技術のことです。わたしたちが普段使っているインターネットやアプリでも、こっそり暗号化が使われていて、大事な情報が守られています。
3. CRYPTREC暗号リストの3つの種類
CRYPTREC暗号リストには、次の3つの種類があります。それぞれ役割がちがうので、かんたんに説明します。
-
① 推奨暗号リスト(スイショウアンゴウ)
現在、安全で広く使われていて、これからも安心して使えると判断された暗号です。たとえば、AESやSHA-256などがあります。 -
② 監視暗号リスト(カンシアンゴウ)
一部で使われているけれど、将来の安全性に不安がある暗号です。定期的に見直しがされ、安全性が下がった場合は、使わないように勧告されることもあります。 -
③ 歴史的暗号リスト(レキシテキアンゴウ)
昔よく使われていたけど、今は安全でないとされている暗号です。例としてはDES(ディーイーエス)などがあります。
4. なぜCRYPTREC暗号リストが必要なの?
パソコンやスマホの世界では、情報のやりとりを守ることがとても大切です。
たとえば、ネットショッピングでクレジットカード情報を入力したり、仕事でメールを送ったりするときに、暗号化されていなければ、悪意のある人に情報を盗まれてしまうかもしれません。
そこで、国が「この暗号は信頼できるよ!」と太鼓判を押すために作られたのがCRYPTREC暗号リストです。
CRYPTREC暗号リストに載っている暗号を使えば、安全性の高いセキュリティ対策ができます。ソフトウェア開発会社やシステム管理者が、このリストを参考にして、セキュリティの高いサービスを作っているんですよ。
5. よく使われているCRYPTREC推奨暗号の例
CRYPTREC推奨暗号リストの中で、特に有名な暗号をいくつか紹介します。
- AES(エーイーエス):高速で安全な暗号化技術。多くのアプリやWi-Fiなどで使われています。
- RSA(アールエスエー):データを送るときに使う公開鍵暗号(コウカイカギアンゴウ)の代表。
- SHA-256(シャーにーごーろく):データが改ざんされていないかをチェックする技術(ハッシュ関数)です。
これらの暗号は、セキュリティソフトや銀行のアプリ、スマホの認証システムなどにも組み込まれていて、わたしたちの生活の安全を守っています。
6. CRYPTRECの歴史と豆知識
CRYPTRECの活動は、2000年代のはじめごろからスタートしました。IT化が進み、セキュリティの重要性が高まったことが背景です。
暗号技術は日々進化しているので、CRYPTREC暗号リストも定期的に見直されています。古くなった暗号はリストから外され、新しい安全な暗号が追加されることもあります。
ちなみに、海外でも似たようなリストが存在しており、アメリカのNIST(ニスト)が管理する暗号ガイドラインなどが有名です。
CRYPTREC暗号リストは、日本独自の視点で安全性を評価しており、国内の政府機関や企業が参考にする基準として使われています。