トランスポート層とは?OSI基本参照モデルの第4層を初心者向けにわかりやすく解説!
生徒
「先生、“トランスポート層”ってどんな役割をしているんですか?OSIモデルの中にあるって聞いたんですけど…」
先生
「トランスポート層は、通信データを“正しく・確実に”相手に届けるための層です。読み方はトランスポート層(トランスポートソウ)です。」
生徒
「正しく届くって、どうやって確認してるんですか?」
先生
「それじゃあ、トランスポート層がどんな働きをしているのか、具体的に解説していきましょう!」
1. トランスポート層とは?OSI基本参照モデルの中での位置と読み方
トランスポート層とは、OSI基本参照モデルの第4層にあたる層で、アプリケーション同士の通信においてデータを正しく、そして順番通りに届けることを目的としています。
読み方はトランスポート層(トランスポートソウ)です。
この層は、送るデータを「分割」「再構成」「確認」することで、エラーを防ぎ、安定した通信を支えています。
2. トランスポート層の主な役割と機能
トランスポート層は、通信における「配送係」のような存在です。具体的には次のような役割を担っています。
- データの分割と再構成(パケットの送受信管理)
- エラー検出と再送(壊れたデータの修復)
- 順番の制御(正しい順序で相手に届くように)
- フロー制御(受信側の処理能力に合わせた通信)
これにより、アプリケーションは安心して通信を行うことができるのです。
3. 重要なプロトコル:TCPとUDP
トランスポート層で使われる代表的なプロトコルにTCP(ティーシーピー)とUDP(ユーディーピー)があります。
それぞれの特徴を簡単に比較してみましょう。
- TCP(Transmission Control Protocol)
信頼性の高い通信。順序を守り、届いたか確認する。たとえばWebページやメール。 - UDP(User Datagram Protocol)
高速だが、確認はしない。動画や音声ストリーミング、オンラインゲームなど。
どちらも用途に応じて使い分けられています。
4. トランスポート層を例えると「宅配サービス」
トランスポート層は、データを届ける宅配サービスのようなものです。
- TCPは、宅配便で「受取確認」「時間指定」「再配達」までしてくれるサービス
- UDPは、ポスト投函で「速いけど追跡や確認なし」のサービス
どちらも送り手と受け手をつなぎますが、機能の違いによって使い分けられます。
5. トランスポート層とアプリケーション層・ネットワーク層の違い
トランスポート層の上にはセッション層やアプリケーション層、下にはネットワーク層があります。
- アプリケーション層:ユーザーが直接使うアプリと通信をつなぐ
- トランスポート層:データを確実に相手へ届ける
- ネットワーク層:IPアドレスで相手の位置を特定してルートを決める
このように、それぞれの層が連携することで、インターネット通信が成り立っています。
6. TCP通信の流れを簡単に説明
TCPでは、データを送る前に3ウェイハンドシェイクと呼ばれるやりとりを行います。
- ① SYN:送信側が「通信していいですか?」と伝える
- ② SYN-ACK:受信側が「いいですよ」と返す
- ③ ACK:送信側が「それでは始めます」と返して通信開始
このやり取りによって、両者が通信可能な状態を確認してからデータの送信を始めます。
7. トランスポート層がなかったらどうなる?
もしトランスポート層がなかったら、次のような問題が起こります。
- データが途中で抜け落ちる
- 順番がバラバラで届く
- データが重複する
- 受信者の処理が追いつかない
つまり、トランスポート層は安定した通信を支える“縁の下の力持ち”なのです。