フレームリレー方式とは?初心者にもわかる通信プロトコルの基本
生徒
「フレームリレー方式って何ですか?名前は聞いたことあるけど、よくわからなくて…」
先生
「フレームリレー方式(Frame Relay ホウシキ)は、データ通信で使われる方式のひとつで、通信回線を効率的に使うための技術ですよ。」
生徒
「通信回線を効率的にってどういうことですか?」
先生
「じゃあ、フレームリレー方式の基本から、しくみや使われ方まで詳しく見ていきましょう!」
1. フレームリレー方式の読み方と意味
フレームリレー方式は、読み方はフレームリレー方式(フレームリレー ホウシキ)といいます。英語では「Frame Relay」と書きます。
このフレームリレー方式は、データ通信における通信プロトコルのひとつで、主に企業のネットワーク間接続やWAN(Wide Area Network:ワイドエリアネットワーク)などで使われてきました。
特徴としては、伝送効率が高く、安価な通信が可能なことです。特に90年代から2000年代初頭にかけて、専用線に代わる効率的な通信方式として広まりました。
2. フレームリレー方式のしくみ
フレームリレー方式では、データを「フレーム(Frame)」という単位で送ります。フレームとは、小さなパケットのようなもので、データと宛先情報などをまとめたものです。
このフレームを中継交換装置(ちゅうけいこうかんそうち)というネットワーク機器が受け取り、宛先に向けて中継していく方式になっています。
フレームリレー方式は、X.25という古い通信方式を簡素化した仕組みで、誤り制御(ごあいせいぎょ)などをエンドユーザ側に任せることで、通信のスピードを上げています。
3. フレームリレー方式の特徴
フレームリレー方式の主な特徴は以下の通りです。
- 高速通信が可能:誤り訂正などをネットワーク側では行わないため、処理が軽く高速です。
- コストが安い:専用線を用意するよりも安価にネットワーク接続が可能です。
- 通信の帯域幅(たいいきはば)を効率的に共有できる:必要な時にだけ帯域を使える仕組み(統計的多重化)が使われています。
これらの特徴から、フレームリレー方式は企業ネットワークや金融機関、地方自治体などで広く利用されてきました。
4. フレームリレー方式と仮想回線
フレームリレー方式では、「仮想回線(かそうかいせん)」という考え方を使います。これは、物理的な専用回線ではなく、仮想的に作られた通信路のことです。
仮想回線には、2種類あります。
- PVC(Permanent Virtual Circuit:パーマネント バーチャル サーキット):あらかじめ設定された固定の通信経路。
- SVC(Switched Virtual Circuit:スウィッチド バーチャル サーキット):通信のたびに設定される一時的な通信経路。
多くの場合、PVCが使われていました。これにより、複数の通信が1本の物理回線を共有でき、コスト削減につながります。
5. フレームリレー方式のプロトコル階層と関係
フレームリレー方式は、OSI基本参照モデルの第2層(データリンク層)に位置する通信プロトコルです。つまり、物理層の上にあり、エラー検出やフレームの伝送を担当します。
フレームの中には、DLCI(Data Link Connection Identifier:データリンク コネクション アイデンティファイア)という仮想回線番号が含まれており、これにより通信先が識別されます。
6. フレームリレー方式と他の通信方式との比較
フレームリレー方式と他の通信方式を比較すると、次のような違いがあります。
- X.25(エックス にーご):信頼性は高いが、通信速度が遅い。
- ATM(非同期転送モード:エーティーエム):固定長セルで高速かつ高信頼な通信が可能。主に大容量通信向け。
- IPネットワーク:現在主流の通信方式。インターネットで使われている。
フレームリレー方式は、X.25よりも高速で、ATMよりもコストが安いため、バランスの良い選択肢として活躍していました。
7. フレームリレー方式の現在の位置づけ
現在では、フレームリレー方式は新たに導入されることはほとんどなく、より高速で柔軟なIPベースの通信が主流となっています。
しかし、過去に重要な通信方式だったことから、ネットワークの歴史や通信技術の進化を理解するうえで、フレームリレー方式の仕組みや特徴を知っておくことはとても大切です。
また、資格試験などでも基本用語として登場することがあるため、しっかりと意味をおさえておきましょう。
まとめ
フレームリレー方式について学んできた内容を振り返ると、この通信方式がどのようにして効率的なデータ伝送を実現していたのか、その特徴や長所、そして現在のネットワーク技術に与えた影響がより深く理解できます。フレームリレー方式は、データを「フレーム」という単位で送信し、ネットワーク全体を効率よく使うために考えられた仕組みであり、特にWANや企業ネットワークの分野で広く利用されていました。専用線よりも安価で柔軟、そしてX.25より高速という特徴を持ち、当時のネットワーク技術における「使いやすい中間点」として登場したのがフレームリレー方式の大きな魅力でした。 フレームリレーでは、通信の効率化を図るために誤り制御をネットワーク内部ではなくエンドユーザ側に任せるというアプローチを採用しています。これにより、ネットワーク内での処理が軽くなり、高速でフレームを転送できる仕組みが実現しました。フレームリレー方式が普及した背景には、企業が複数拠点を結ぶ必要性の高まりと、通信コストを抑えつつ安定したデータ通信を実現したいというニーズがありました。こうした要望に応えられたのがフレームリレー方式であり、仮想回線を用いた柔軟な接続は、後のVPNやIP-VPNにもつながる概念を形づくることとなりました。 また、フレームリレー方式で重要な仕組みとして「仮想回線(PVC・SVC)」が挙げられます。PVCは常時使える固定ルート、SVCは通信時にのみ設定される一時ルートという違いがあり、これにより用途や規模に応じたネットワーク構成が可能になります。物理回線を占有せずに複数の通信が同じ回線を共有できる点は、統計的多重化という仕組みと合わせてフレームリレー方式の大きな特長であり、帯域幅を効率よく活用する工夫として非常に優れたアイデアでした。この仕組みのおかげで、企業ネットワークの運用コストを大幅に削減できたケースも少なくありません。 さらに、フレームリレー方式はOSIモデルのデータリンク層で動作し、DLCIという識別番号を用いて通信先を判断する点も特徴的です。フレームを高速に転送する仕組みが整えられていたことで、当時の通信においては十分なパフォーマンスを誇っていました。しかし、その後はATM方式やIPネットワークの進化、そして高速インターネットの普及によって、フレームリレー方式の役割は徐々に縮小していきました。現在では新たに導入されることはほとんどありませんが、ネットワーク技術の歴史の中で重要な転換点を担った方式であることに変わりはありません。 ネットワークの基礎を学ぶ際には、このフレームリレー方式の特徴を理解しておくことがとても役立ちます。なぜなら、仮想回線の考え方、誤り制御の仕組み、帯域共有の概念など、今の通信技術でも活用されている基礎的なアイデアが多く含まれているからです。通信方式を比較しながら理解することで、ネットワーク技術の進化の流れを自然に把握でき、現代の通信プロトコルの仕組みもより深く理解できるようになります。フレームリレー方式は単なる古い技術ではなく、ネットワークの発展を支えてきた歴史的な存在として、今でも学ぶ価値が十分にある技術といえるでしょう。
生徒
「先生、フレームリレー方式って昔の方式だと思っていたけど、今のネットワークにもつながる技術なんですね!」
先生
「その通り。仮想回線や帯域を効率よく使う仕組みは、今のVPNやクラウドのネットワークにも通じる大事な考え方なんだよ。」
生徒
「フレームという小さな単位でデータを送るっていう仕組みが、高速化につながっていたのも納得です。」
先生
「そうだね。ネットワーク内で複雑な誤り制御をしない代わりに、処理を軽くしてスピードを上げていたんだ。シンプルだけど、とても合理的な発想なんだよ。」
生徒
「フレームリレー方式とX.25やATMを比べることで、特徴がよく理解できました!バランスの良さが人気の理由だったんですね。」
先生
「そうそう。それに、企業ネットワークが広がった時代には、コストも性能も両立できる点が評価されたんだよ。」
生徒
「今は使われていなくても、通信技術の歴史を学ぶ上でとても大事なんですね。」
先生
「まさにその通り。ネットワークの基礎をしっかり理解するためにも、こうした技術の背景を知っておくのはとても価値があるんだよ。」