CIDRとは?初心者でもわかるネットワーク設計の新常識と省アドレス化
生徒
「CIDRってネットワークの話でよく出てくるけど、何のことですか?」
先生
「CIDRは、読み方はCIDR(サイダー)、正式にはClassless Inter‑Domain Routing(クラスレス インタードメイン ルーティング)の略で、IPアドレスを効率よく分けるための仕組みなんです。」
生徒
「クラスAとかBとかの代わりになるものですか?」
先生
「はい、まさにその通りです。CIDRを使うと必要な分だけアドレスを使えて無駄が少なくなるんですよ。」
1. CIDRの読み方と目的
CIDRは「サイダー」と読みます。
これは、IPアドレスのクラス(クラスA/B/C)に依存せず、ネットワーク部のビット数を柔軟に指定する方式です。
大量にIPアドレスが使われていた時代では、クラス分けだと使い切れないアドレスが余ってしまう問題がありました。CIDRによってアドレスの無駄が減らせるようになりました。
2. CIDR表記とは?
CIDRでは、IPアドレスの後ろに「/数字」をつけます。たとえば:
192.168.1.0/24→ 最初の24ビットがネットワーク部10.0.0.0/8→ 最初の8ビットがネットワーク部172.16.0.0/16→ 最初の16ビットがネットワーク部
この「/24」や「/16」が、ネットワーク部のビット数を示す情報です。
3. CIDRでアドレスを分割するとどうなる?
たとえば、192.168.1.0/24は従来のクラスCと同じ範囲を示します。
一方、192.168.1.0/26とすると最初の26ビットがネットワーク部になり、
- ホスト部は 32−26=6ビット
- 使えるホスト数は 2⁶−2=62台
これにより、細かくネットワークを分けたい場合にも柔軟に対応できます。
4. クラスレス設計のメリット
CIDRのようなクラスレス設計には、主に次のメリットがあります。
- アドレスの無駄を減らせる
- 細かくネットワークを分割できる
- ルーティングテーブルの数を少なくできる
こうした理由から、大規模なインターネット事業者やクラウド環境でもCIDRが活用されています。
5. CIDRとルーティングの関係
ルーター(読み方:ルーター)では、宛先IPアドレスの先頭ビットの一致具合を見て、どのルートに送るか判断します。
CIDRを使えば、「/24」や「/26」など細かくプレフィックスマッチ(前方一致)できるので、効率的な経路選択が可能です。
6. CIDRの確認方法
Windowsでは「コマンドプロンプト」でroute printやipconfigを使い、ネットワーク部のビット長が表示されます。
Linuxではip addrやifconfigでもCIDR表記を確認できます。
7. 用語チェック
- CIDR(サイダー)
- クラスレス インタードメイン ルーティング
- プレフィックスマッチ
- ネットワーク部・ホスト部
これらを理解することで、ネットワーク設計やルーティングの基礎がしっかり身につきます。
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まとめ
ここまで、CIDR(サイダー)というネットワークの基本でありながら非常に重要な考え方について、順を追って確認してきました。CIDRは、従来のクラスA、クラスB、クラスCといった固定的なIPアドレスの割り当て方法から脱却し、ネットワーク部のビット数を自由に指定できる仕組みです。この柔軟さこそが、インターネットが爆発的に成長しても破綻せずに運用され続けている大きな理由の一つと言えます。
CIDR表記では、IPアドレスの後ろにスラッシュと数字を付けることで、どこまでがネットワーク部なのかを明確に示します。たとえば192.168.1.0/24であれば、先頭二十四ビットがネットワーク部であり、残りがホスト部になります。この数字が変わるだけで、使えるアドレス数やネットワークの大きさが大きく変化するため、CIDRを正しく理解することはネットワーク設計の第一歩になります。
また、CIDRは単にアドレスを節約するための仕組みではありません。ルーティングの効率化という点でも大きな役割を果たしています。プレフィックスマッチという考え方により、ルーターは宛先IPアドレスの先頭ビットを比較し、最も適切な経路を選択します。これにより、複雑になりがちなルーティングテーブルを整理し、通信のスピードや安定性を高めることができます。
クラウド環境や社内ネットワークを設計する際にも、CIDRの知識は欠かせません。VPCやサブネットを設計するとき、どの範囲を/24にするのか、どこを/26や/28にするのかといった判断は、将来の拡張性や運用のしやすさに直結します。最初に適切なCIDR設計を行うことで、後から大規模な見直しをせずに済むケースも多くあります。
実際の現場では、CIDRを計算する機会も少なくありません。ホスト部のビット数を求めたり、使えるホスト数を計算したりといった作業は、慣れるまでは難しく感じるかもしれませんが、仕組みを理解すれば決して複雑ではありません。ネットワーク部とホスト部の境界を意識することが、CIDR理解の近道です。
CIDR確認のシンプルなコマンド例
実際に自分の環境でCIDR表記を確認することで、理解はさらに深まります。以下はLinux環境でよく使われるコマンド例です。出力結果を見ると、IPアドレスの後ろにCIDR表記が付いていることが確認できます。
ip addr show
このように実際の設定と結びつけて学ぶことで、CIDRは単なる暗記用語ではなく、実務で使える知識として身についていきます。
生徒
「CIDRって、最初は数字が多くて難しそうに見えましたけど、ネットワーク部とホスト部に分けて考えると分かりやすいですね。」
先生
「その感覚はとても大事です。CIDRは計算問題というより、構造を理解するものなんですよ。」
生徒
「クラウドのネットワーク設計でCIDRがよく出てくる理由も、なんとなく分かってきました。」
先生
「そうですね。CIDRを理解していると、VPCやサブネット設計の意味がはっきり見えてきます。」
生徒
「ルーティングやプレフィックスマッチの話も、CIDRとつながっているんですね。」
先生
「その通りです。CIDRはネットワーク全体の基礎になる考え方なので、ここを押さえておくと今後の理解が一気に楽になりますよ。」