カテゴリ: 基本情報技術者試験 更新日: 2026/01/28

リピータハブとは?初心者にもやさしいネットワーク接続機器の基本解説

リピータハブ
リピータハブ

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「ネットワークの図で『リピータハブ』って書かれた機器があるんですが、これは何をするものなんですか?」

先生

「リピータハブは、複数のネットワーク機器をつなぐ装置で、信号を中継して強くしてくれる働きがあります。読み方はリピータハブです。」

生徒

「それって普通のハブとは違うんですか?」

先生

「いい質問ですね。リピータとハブの機能を合わせたのがリピータハブです。くわしく解説していきましょう。」

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1. リピータハブとは?読み方と意味

1. リピータハブとは?読み方と意味
1. リピータハブとは?読み方と意味

リピータハブとは、ネットワークの物理層(読み方:ブツリソウ)で動作する中継装置で、複数のパソコンや機器を接続しながら、通信信号を増幅・再送信する機器です。読み方はリピータハブです。

英語では「Repeater Hub(リピーターハブ)」と書き、ハブ機能とリピータ機能の両方を持つシンプルな装置です。ネットワークの初心者にも理解しやすい基本的な構成の一部としてよく登場します。

2. リピータハブの役割と仕組み

2. リピータハブの役割と仕組み
2. リピータハブの役割と仕組み

リピータハブの役割は、大きく分けて次の2つです。

  • 接続された複数のネットワーク機器の間でデータを中継する
  • 信号が弱まったときに、元の強さに再生して次へ送る

たとえば、パソコンAからパソコンBにデータを送ると、リピータハブはそのデータをすべての接続機器に送ります。同時に、信号が弱くなっていても元通りに復元(増幅)してくれます。

3. リピータハブの動作する層:物理層とは?

3. リピータハブの動作する層:物理層とは?
3. リピータハブの動作する層:物理層とは?

リピータハブは、OSI参照モデル(読み方:オーエスアイサンショウモデル)の最も下の層である物理層で動作します。物理層では、データの中身ではなく、電気信号としてのやり取りだけを行います。

そのため、MACアドレスやIPアドレスなどの情報を認識することはありません。あくまで信号を「そのまま通す」か「強くして通す」だけの非常にシンプルな機器です。

4. リピータハブとハブ、スイッチの違い

4. リピータハブとハブ、スイッチの違い
4. リピータハブとハブ、スイッチの違い

ネットワーク機器には似た名前のものが多いため、混乱しやすいですが、それぞれには明確な違いがあります。

  • リピータハブ:すべての機器にデータを送信(信号の中継と増幅機能あり)
  • ハブ:リピータ機能を持たない単純な中継装置(現在ではあまり使われない)
  • スイッチ:宛先のMACアドレスに応じて、必要なポートのみにデータを送信(効率的)

つまり、リピータハブはスイッチよりも単純な構造で、すべての通信を全機器に送ってしまうという特徴があります。

5. リピータハブの使いどころと事例

5. リピータハブの使いどころと事例
5. リピータハブの使いどころと事例

リピータハブは、以下のような場面で使われていました。

  • 小規模オフィスでの簡易ネットワーク構築
  • LANケーブルの距離が長くなる場合の信号補強
  • 学習用のネットワーク機器として

現在ではスイッチングハブが主流になっていますが、仕組みの理解にはリピータハブの知識も重要です。

6. リピータハブの通信方式:ブロードキャスト

6. リピータハブの通信方式:ブロードキャスト
6. リピータハブの通信方式:ブロードキャスト

リピータハブでは「ブロードキャスト通信(読み方:ブロードキャストツウシン)」が行われます。これは、受信したデータをすべてのポートに同時に送る方式です。

この方式は簡単で便利ですが、機器が増えるとネットワークが混雑してしまうという欠点があります。そのため、通信が多い環境ではスイッチの方が適しています。

7. リピータハブのメリットとデメリット

7. リピータハブのメリットとデメリット
7. リピータハブのメリットとデメリット

リピータハブには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

  • メリット:構造がシンプルで安価、接続が簡単
  • デメリット:通信が非効率で、ネットワーク全体に負荷がかかる

家庭や個人利用ではあまり見かけなくなりましたが、ネットワークの基礎を学ぶ上で知っておくと理解が深まります。

8. よくある質問(FAQ)

8. よくある質問(FAQ)
8. よくある質問(FAQ)

リピータハブは今も使われているの?

現在ではほとんど使われておらず、より高性能なスイッチングハブが主流です。

リピータハブとスイッチは何が違う?

リピータハブは全ポートにデータを送りますが、スイッチは必要なポートにだけ送信します。

リピータハブの設定は難しい?

いいえ、設定不要で、LANケーブルを挿すだけで使えるのが特徴です。

家庭でもリピータハブは使える?

使えますが、通信効率やセキュリティ面を考えるとスイッチをおすすめします。

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まとめ

まとめ
まとめ

これまで詳しく見てきた通り、リピータハブはコンピュータネットワークの黎明期から基礎を支えてきた非常に重要な中継機器です。現代の高速なネットワーク環境では、より賢い制御が可能な「スイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)」にその座を譲っていますが、ネットワークの仕組みを根本から理解するためには、このリピータハブの性質を知ることが欠かせません。

リピータハブの本質的な役割:信号の増幅と分配

リピータハブの最大の特徴は、その名前の通り「リピータ機能」と「ハブ(集線)機能」を併せ持っている点にあります。LANケーブル内を流れる電気信号は、距離が長くなればなるほど減衰し、形が崩れてしまいます。これを元の綺麗な波形に復元し、勢いをつけて再送するのがリピータの役割です。

さらに、一つのポートから入ってきたデータを、自分に繋がっているすべてのポートに対してコピーして送り出す「ブロードキャスト的動作」を行います。これを専門用語で「フラッディング」と呼ぶこともあります。この単純明快な仕組みこそが、リピータハブが「物理層(第1層)」の機器と呼ばれる所以です。

物理層で動作することの意味

ネットワークの共通ルールである「OSI参照モデル」において、リピータハブは最も下の階層である物理層に属します。これは、リピータハブがデータの「中身」や「宛先(MACアドレス)」を一切見ていないことを意味します。

例えば、手紙に例えると、スイッチングハブは封筒に書かれた住所を見て届ける相手を判断しますが、リピータハブは「紙に書かれたインクの濃さを修正して、全員に同じコピーを配る」という作業だけを行っているイメージです。このため、ネットワーク上の全端末にデータが流れてしまい、盗聴のリスクや通信効率の低下といった課題が生まれます。

コリジョンドメインと通信効率

リピータハブを利用する上で避けて通れないのが「コリジョン(衝突)」の問題です。リピータハブに繋がっている機器全体は、一つの「コリジョンドメイン」を形成します。もし複数の端末が同時にデータを送信しようとすると、電気信号が衝突してデータが壊れてしまいます。

この衝突を防ぐために「CSMA/CD」という仕組みが使われてきましたが、端末が増えれば増えるほど待ち時間が発生し、ネットワーク全体のパフォーマンスが著しく低下します。これが、現在においてリピータハブではなくスイッチングハブが主流となった決定的な理由です。スイッチングハブは各ポートごとにコリジョンドメインを分割できるため、同時通信が可能なのです。

現代におけるリピータハブの存在価値

「もう使われていないなら覚える必要はないのでは?」と思うかもしれません。しかし、ネットワークトラブルの解析(パケットキャプチャ)などの特殊な用途では、あえて全通信をミラーリングせずに取得できるリピータハブが重宝される場面もあります。また、ネットワークの基本構造や電気信号の伝送について学ぶ際、リピータハブほどシンプルで分かりやすい教材はありません。

ネットワークスペシャリストや基本情報技術者試験といった資格試験においても、リピータハブとスイッチングハブの違いは頻出項目です。「信号を増幅するだけの物理層機器」という基本をしっかり押さえておくことが、将来的に高度なネットワーク技術を学ぶための強固な土台となるでしょう。

リピータハブの知識チェックリスト

  • 動作層:OSI参照モデルの物理層(第1層)で動作する。
  • 主な機能:信号の整形・増幅(リピータ)と、多ポートへの分配。
  • 通信の仕組み:受信したデータをすべてのポートへ転送する。宛先判断は行わない。
  • デメリット:コリジョン(衝突)が発生しやすく、大規模ネットワークには不向き。
  • セキュリティ:すべての端末にデータが流れるため、スイッチに比べて脆弱。

このように、リピータハブは技術的には古典的な存在ですが、その仕組みはイーサネット(Ethernet)の歴史そのものです。まずはこのシンプルな中継の仕組みを理解し、その後にスイッチングハブやルーターといった、より高度な判断を行う機器の学習へと進んでいきましょう。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

先生、リピータハブについて詳しく教えていただきありがとうございました! 「届いた信号を全員に配る」っていう、すごくお節介だけどシンプルな機械なんだなって分かりました(笑)。

先生

ははは、面白い表現ですね。確かに「お節介」かもしれません。 でも、当時はその「全員に配る」という単純な仕組みが、低コストでネットワークを作るための最善の方法だったんですよ。

生徒

物理層で動いているから、宛先とかの中身は見ないんですよね。 だから、信号が弱くなったら「とにかく元気にしてみんなに送る!」っていう力仕事に徹している感じがします。

先生

その通りです。まさに「力仕事」の中継地点ですね。 ただ、そのせいでネットワークが混み合ってしまう「コリジョン」という弱点があったのを覚えていますか?

生徒

はい。みんなが同時に話し始めると声が混ざって聞こえなくなるみたいに、電気信号がぶつかっちゃうんですよね。 だから今は、宛先を判断して賢く送り分けてくれる「スイッチングハブ」が主役になったという流れも理解できました。

先生

完璧な理解です。ちなみに、リピータハブは「バカハブ」なんていう、ちょっとかわいそうな別名で呼ばれることもあるんですよ。 何も考えずに全部のポートに流すだけの単純さを表した言葉ですが、ネットワークの基礎を築いた功労者であることは間違いありません。

生徒

バカハブ……(笑)。でも、そのシンプルさがあるからこそ、トラブルの時にあえてリピータハブを使って通信を監視することもあるって聞いて、奥が深いなと思いました。 物理層から順に、上の階層のことももっと勉強したくなりました!

先生

その意気です!物理層の次は、宛先アドレスを理解するデータリンク層(第2層)のスイッチ、そしてネットワーク層(第3層)のルーターへと進んでいきましょう。 基本がしっかりしていれば、どんなに複雑なネットワークシステムも怖くありませんよ。

生徒

はい!リピータハブはネットワークの入り口として、すごくイメージしやすかったです。 ありがとうございました!

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