カテゴリ: 基本情報技術者試験 更新日: 2026/01/05

WEPとは?初心者でもわかる無線LANの暗号化方式とその危険性をやさしく解説

WEP(暗号化方式)
WEP(暗号化方式)

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「先生、WEPっていう暗号化方式って何ですか?Wi‑Fiの設定に出てきました!」

先生

「WEP(読み方はウェップ)は、無線LAN(ムセンラン)の初期の暗号化方式のひとつで、Wi‑Fiの通信を安全にするために使われていました。」

生徒

「でも、最近ではあまり見かけないような気がします。」

先生

「よく気づきましたね。WEPは今では安全性が低いとされていて、使われることはほとんどなくなってきました。その理由も含めて、WEPの仕組みと問題点をわかりやすく説明していきますね。」

1. WEPの読み方と意味

1. WEPの読み方と意味
1. WEPの読み方と意味

WEPは、読み方はWEP(ウェップ)といい、「Wired Equivalent Privacy(ワイヤード エクイバレント プライバシー)」の略です。直訳すると「有線と同等のプライバシー保護」という意味になります。

無線LANが広まり始めた1990年代後半に登場した暗号化技術で、電波を使った通信の盗聴を防ぐために作られました。

2. WEPの仕組み

2. WEPの仕組み
2. WEPの仕組み

WEPでは、送信するデータを「RC4(アールシーフォー)」という暗号アルゴリズムで暗号化します。そして、WEPキーと呼ばれるパスワードを使って、データを暗号化・復号化するのが基本の仕組みです。

WEPキーには40ビットや104ビットといった長さのものがあり、これを使って無線LAN機器同士の通信を保護していました。

3. WEPのメリットと登場当初の役割

3. WEPのメリットと登場当初の役割
3. WEPのメリットと登場当初の役割
  • 設定が比較的かんたんで、当時の家庭用ルーターでも手軽に導入できた
  • 無線通信という新しい技術に対して、最初の「最低限の暗号化」を提供した

当時は、インターネットの接続が今ほど高速・常時接続ではなく、WEPのような方式でもある程度のセキュリティが保たれていました。

4. WEPの問題点とセキュリティの弱さ

4. WEPの問題点とセキュリティの弱さ
4. WEPの問題点とセキュリティの弱さ

現在、WEPは「非常に簡単に破られてしまう」という重大な問題を抱えています。

  • 暗号化に使われる「IV(初期化ベクトル)」が短く、同じ値が繰り返されやすい
  • パスワード(WEPキー)が短く、解析されやすい
  • 専用の解析ツールを使えば、数分〜数時間で鍵を盗まれてしまう

そのため、WEPを使っているWi‑Fiは、悪意のある第三者に通信内容をのぞかれたり、不正にアクセスされたりするリスクがあります。

5. 現在主流の暗号化方式との比較

5. 現在主流の暗号化方式との比較
5. 現在主流の暗号化方式との比較

WEPの代わりに、今では以下のような暗号化方式が一般的になっています:

  • WPA(ダブリューピーエー):WEPの後継として登場し、強化されたセキュリティを持つ
  • WPA2(ダブリューピーエーツー):さらに強化され、現在も広く使われている
  • WPA3(ダブリューピーエースリー):最新の暗号化方式で、家庭でもビジネスでも安全性が高い

これらの方式では、WEPのような脆弱性が改善されており、安全な通信が実現できます。

6. WEPの設定が残っている場合の対処法

6. WEPの設定が残っている場合の対処法
6. WEPの設定が残っている場合の対処法

古い無線LANルーターや一部のデバイスでは、WEPがまだ設定項目として残っていることがあります。

その場合は、必ず「WPA2」または「WPA3」などのより強力な暗号化方式に設定を変更してください。

また、WEPしか対応していない古い機器は、安全のため使用を控えることが推奨されます。

7. 覚えておきたいこと

7. 覚えておきたいこと
7. 覚えておきたいこと
  • WEPは、読み方はウェップ。最初の無線LAN暗号化方式
  • 現在は安全性が低く、使用は非推奨
  • 代わりにWPA2やWPA3を使うことが重要

Wi‑Fiの設定で「WEP」を見かけても選ばず、より安全な設定を選ぶようにしましょう。

まとめ

まとめ
まとめ

WEPの歴史と課題をふりかえり、無線LANの安全性を深く理解する

WEPは無線LANが登場した初期に利用されていた暗号化方式であり、読み方はウェップとよばれ、当時の技術水準において一定の役割を果たした重要な仕組みでした。まだ無線LANが一般家庭に普及する前の時代において、電波による通信を少しでも安全に扱うための暗号化が必要とされ、その要求に応えた方式がWEPだったのです。家庭用ルータでも設定が容易で、当時の機器環境では比較的扱いやすい方式として広く利用されていました。

しかしWEPには根本的な脆弱性があり、暗号化に利用されていたIVが短くて再利用されやすく、暗号鍵が統計的に解析されてしまうという重大な問題がありました。この弱点は無線通信の特性とも相まって攻撃者に悪用されやすく、特にRC4を用いた暗号処理は簡単に解読されることが確認されていきました。結果として、無線LANが普及し始めると同時に、WEPでは十分な保護ができないという問題が世界中で指摘されるようになり、現在では使用を避けるべき方式として知られるようになっています。

現代ではWEPに代わってWPA、WPA2、そして最新のWPA3といった強力な暗号化方式が広く採用されています。これらの方式はWEPが抱えていた脆弱性を解消し、より高度な暗号化技術を導入することで、不正アクセスや盗聴といった危険を大きく減らすことができます。特にWPA2やWPA3は現在の無線LAN環境の標準的な暗号方式であり、家庭のWi-Fiやビジネスのネットワークでも幅広く使用されています。ルータの設定画面で暗号方式を確認し、WEPになっている場合は必ずWPA2やWPA3に変更することが非常に重要です。

また、WEPしか対応していない古い無線LAN機器は、安全性の観点から利用を控えることが推奨されます。古い機器は暗号化が弱いだけでなく、脆弱性の修正が提供されていない場合も多いため、セキュリティ面で大きなリスクを抱えています。Wi-Fi環境を整える際には、現在利用している機器がどの暗号方式に対応しているかを確認し、可能であれば最新の規格に対応した機器に移行することが望ましいでしょう。

無線LANは家庭や職場のネットワークになくてはならない存在になっており、スマートフォン、ノートパソコン、ゲーム機、家電製品などあらゆる機器がWi-Fiを通じて通信を行っています。このような環境だからこそ、暗号化方式が古いままだと重大な危険につながる可能性があります。通信の安全性はネットワークの基礎であり、日常的に使っているWi-Fiの設定を見直すだけでも大きな安心につながります。

WEPの歴史や問題点を理解することは、無線LAN全体のセキュリティの流れを学ぶ上で非常に有益です。暗号化方式の違いを知ることで、なぜ現在の環境ではWEPが推奨されないのか、どの方式を選べば安全性が高まるのかなどの判断ができるようになります。無線通信の仕組みを理解しておくことは、ネットワークトラブルの原因を見つける際にも役立つため、家庭でもビジネスでも基本知識として非常に価値があります。

無線LANの設定確認や暗号方式を調べる際に役立つコマンド例

無線LANの暗号方式や接続状態を確認するためには、次のようなコマンドを使用すると便利です。実際の動作を確認することでセキュリティへの理解も深まり、ネットワークの構成や暗号方式をより正確に把握できます。


# 現在使用中の無線LANの情報を確認(Windows)
netsh wlan show interfaces

# 接続可能な無線LANの暗号方式を表示(Windows)
netsh wlan show networks mode=bssid

# 無線LANの設定情報を確認(macOS)
networksetup -getinfo Wi-Fi

# Linuxで無線LANデバイスの情報を確認
iwconfig

# 無線LANの暗号方式を確認(Linux)
nmcli dev wifi list

これらのコマンドを使うことで、どの暗号方式が使われているか、電波の状態がどうなっているか、アクセスポイントの設定が安全かどうかを早く確認できます。無線LANの安全性を高めたい場合には、普段から自宅や職場のWi-Fiがどの暗号方式を使っているのかチェックしておくことがおすすめです。

先生と生徒の振り返り会話

生徒

「WEPは昔の方式だったんですね。簡単に破られてしまう危険性があるとは知りませんでした。家のWi-Fiも今の暗号方式を確認してみようと思います!」

先生

「その意識はとても大切です。暗号方式を見直すだけで安全性が大きく変わりますし、現代ではWPA2かWPA3を使うのが必須と言えるほどです。」

生徒

「WEPからWPA、WPA2、WPA3へ進化してきた流れを知ると、無線LANのセキュリティがどんどん強くなってきた理由もよくわかりました!」

先生

「ええ、暗号化技術の進化は通信を守るための重要な柱です。これからも仕組みを理解することで、安全なネットワーク環境を自分で整えられるようになりますよ。」

生徒

「はい!今日学んだ内容はとても役立ちました。もっとネットワークについて勉強して、安全な使い方ができるようになりたいです!」

この記事を読んだ人からの質問

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プログラミング初心者からのよくある疑問/質問を解決します

WEPとは何ですか?無線LANでどんな役割を持つ暗号化方式ですか?

WEPとは、無線LANの初期に使われていた暗号化方式で、Wi‑Fi通信を盗聴や不正アクセスから守る目的で作られました。無線LANが普及し始めた1990年代後半に登場した仕組みです。
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